神戸鍼灸マッサージ師会 公式ホームページ(公社)兵庫県鍼灸マッサージ師会 神戸地区(神戸鍼灸マッサージ師会)の公式ホームページです。神戸地区(中央区、灘区、東灘区、兵庫区、長田区、須磨区、西区、北区)で鍼灸マッサージ施術を行なっているはり師、灸師、あん摩・マッサージ・指圧師の方や周辺地域にお住まいの方への情報提供を目的としています。
去る令和7年6月22日(日) 13時30分より約3時間に渡り「薬膳・漢方薬の基礎とクライアントへのアドバイスと実際~SNSの活用法なども含めて~」との演題でCoCo美 漢方の田中友也 先生をお迎えしてご講演をいただきました。今回は座学のみの講習会でしたが、情報量が多く、あっという間の3時間でした。
ご講演では普段、田中先生が行なっておられる健康相談業務について症例も交えながらお話いただきました。その中で、漢方薬の処方を決めるための診断法についてもくわしくご説明いただきました。
漢方薬店では大部分が問診で一部舌診などを行なっている店舗もあるようですが、とにかく患者の話を聞くことが大切だとおっしゃっていました。また、後ほどお話いただく薬膳の知識についてもその患者に必要と思われる内容をおつたえしているとのことでした。
健康相談業務はカウンセリングの要素もあり、患者の話を聞くことが重要であるという点は我々施術家にも共通するところだと想います。
また、田中先生ははり師、きゅう師の免許をお持ちで、学ばれた養成施設の臨床室にお勤めの時期があり、その経験から漢方薬処方と鍼灸の特徴、相違点について感じられたことをお話されていました。
鍼灸は筋肉などに症状がある場合に即効性があり効果的であるのに対し、貧血など物質的に不足しているものを補うのは難しい。それとは逆に漢方薬では補うことについては鍼灸より得意である、と。双方に得手不得手があり、それぞれがそれぞれを補う関係にあり、協力しあえる業界になって欲しいし、そうなるべきだともおっしゃっていました。
日本では資格制度の関係からも鍼灸マッサージと漢方薬処方は別の視覚が必要ですし、開業するにはそれぞれの施設要件などもあり、中医師や韓医師のように鍼灸と漢方薬処方を鍼灸マッサージ師や薬剤師や登録販売者はダブルライセンス保持者で施設要件が整っていない限り、同時に行うことは難しいのが現実です。そのような現状を考えると、それぞれの業界がもっと連携できるような仕組みを構築する必要があるのではないでしょうか。
薬膳については体質や季節などに応じた食材を接種することでお体の基礎の部分が整えられ、お体の状態が底上げされます。さらに鍼灸マッサージや漢方薬などをプラスすることで更にお体の状態が整っていくということで食事指導も大切なことです。今回、ご提示いただいた資料もとても参考になると想いますので、受講された方にはヒビの臨床に役立てていただければと想います。
今回はご提示いただいた資料の量が膨大でしたので、予定していたディスカッションタイムは取れませんでしたが、大変、有益な講習会になったと想います。ご講演いただいた田中先生、受講された先生方、スタッフの皆さん、ありがとうございました。
報告者:神戸地区 副会長・学術部長 井上和哉